よくある介護トラブルと解決法
手探りではじめたご家族の介護。家族で、ともすればひとりで、日々のストレスや悩みを抱え込んではいませんか?
困ったときの相談窓口は多いにこしたことはありませんし、備えあればうれいなしです。
よく聞かれるお悩みと解決法をご紹介します。
ケアマネージャーに相談できない
ケアマネージャーといえば、介護プランの作成や見直しにあたって、何か困ったことがあれば相談にのってもらえる心強い存在。
ご家族の介護にあたっての悩みは、介護の専門家で最も身近な存在でもあるケアマネージャーに相談するのが最善の方法
。しかし、もしケアマネージャーとの相性が悪かったらどうしますか? 人には相性というものがあり、どうしても「この人とは合わない」と思うことはあるものです。
たとえ性格的に「合わない」と思っても、介護のプロフェッショナルとして割り切って付き合っていくことができれば問題ありませんが、介護で困ったときに相談できないとなると話は別です。
地域包括支援センターやケアマネージャーの所属する居宅介護支援事業所に連絡して、担当を変えてもらいましょう。
介護につきものの腰痛対策!
介護施設でプロとして介護にあたっている人にも、悩む人が多いのが「腰痛」。腰痛は、ただでさえ負担の大きな介護をより困難なものにしてしまいます。
腰痛は一度発症してしまうと、治療が難しくなかなか完治することはありません。まずは、予防を心がけましょう。介護において、腰痛の予防には以下の3点を心がけましょう。
- 腰に負担を感じたら意識して休憩したりストレッチをしたりする
- 長時間前かがみや中腰の姿勢を続けないようにする
- 介護器具を活用して腰への負担を軽減する
腰の負担を軽減する器具の活用例としては、ベッドから車いすへの移動のような場面で使われる「スライディングボード」の使用や「コルセット」の着用などがあります。
もう限界、思いつめる前にできること
家族で助け合い、ケアマネージャーに相談して、お友達やご近所さんに話を聞いてもらって......それでも疲れてしまうことがあったら、ちょっとひと休みして気分転換をしましょう。
介護生活がはじまったばかりという人は、生活のリズムの変化で疲れやすいものです。仕事や家事、育児との両立を目指して張り切り、はじめから頑張りすぎてしまうと長期戦を乗り切れません。無理なく介護生活を送るには、ご家族の「自立した生活」を支えるような介護を行うこととともに、自身の健康を維持するように心がけましょう。
以下に思い当たるものがあれば、少し疲れているのかもしれません。
- めまいや耳なりがする
- 肩がこる
- 体がだるく疲れがとれない
- 胃の調子が悪い、または、便秘や下痢が続いている
- 頭がすっきりしない、やる気が出ない
- 外出したくない
- ちょっとしたことでイライラする
- 胸に痛みを感じることがある
- よく眠れない
- 冷えを感じるようになった
- 血圧が上がった
- 食欲がなく体重が減った
介護の疲れがたまっているかなと思ったら、「地域包括支援センター」や「介護保険の相談窓口」に相談してみましょう。
介護プラン見直しの為のアドバイスがもらえたり、状況に応じた介護サービスを紹介してもらえたりする可能性があります。
ただ、介護保険の対象となるサービスは、介護度認定によって、対象となるサービスや回数が限られてしまいます。
介護保険の対象外であっても、健康を守るための「ひと休み」に必要であれば、入院中のご家族のお世話、庭の手入れや犬の散歩、掃除、外出の付き添いといったサービスを柔軟に活用するのもひとつの手です。
まとめ
手探りで始めたご家族の介護では、戸惑うことも悩むこともあって当然です。
周りの人に愚痴を聞いてもらったり、ケアマネージャーに相談したりと、悩みや相談の内容に応じた複数の相談窓口を確保してひとりで抱え込まないようにしましょう。